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タイトル名 |
ピストルと少年 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2008-04-06 12:20:16 |
変更日時 |
2008-04-06 12:20:16 |
レビュー内容 |
最初のうち少年はやたら反射する面に向かい合う。テレビに向かい合い、鏡に向かい合い、電話番号を書きとめるために窓ガラスに向かい合う。その自分の反射から、姉に向かい合いたいという気持ちにダーッとなだれ込んでいく。そうか、ピストルを向けることによって、初めて自分以外の人と向かい合えるようになったのか。彼の漠然としていた欲望が、刑事が登場することで明確にされてしまう。あるいはもう観念していた少年を姉が引きのばしていってしまう。ぼんやりしていた彼の欲望を、周囲の思いやりやお節介が、よってたかって大ごとにしていってしまう。しばしば子どもが起こす事件についての、これはひとつの解釈だろう。車に固定されたカメラからの視点が多く、カーブを切ってフロントガラスに建物の像が入ってきたり、光の向きが変わっていったりするとこが好きなんだ。 |
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