|
タイトル名 |
孔雀 我が家の風景 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2007-10-09 12:16:17 |
変更日時 |
2007-10-09 12:16:17 |
レビュー内容 |
こういうすばらしい映画を見ると、あれはどういう意味だろう、と考えるより、ただただシーンを思い返していたくなる。日常にうんざりしている娘が屋上で寝転がっている目に飛び込んでくる、落下傘部隊の優雅な降下訓練。アコーディオンに合わせて朝鮮の踊りを鏡の前で踊る、どうも家庭的に不幸らしいおじさん。知的障害がある息子が見初めた娘がどれか知ろうと、道で一人一人この娘? この娘? と指さして確認する母…、ととめどがない。ばらばらに散り、また一緒になる兄妹たち、そこには再会の喜びはなく、過ぎ去ってしまった時間の取り返しようのなさを悔やむ娘の涙だけがある。だけど、その過ぎ去った時間はこんなにも豊かだった、と映画を見た者なら分かっている。孔雀は誰も見ていないところで羽根を広げていたのだ。 |
|
なんのかんの さんの 最近のクチコミ・感想
孔雀 我が家の風景のレビュー一覧を見る
|