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タイトル名 |
異母兄弟 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2008-01-08 12:21:35 |
変更日時 |
2008-01-08 12:21:35 |
レビュー内容 |
硬と軟がきれいに分かれている設定で、長男次男は陸軍、家父長の権化のような三国連太郎の精神的直系。いっぽう女中に生ませた子は海軍で、女中とヨサコイ節を歌ったりして軟弱。男性性と女性性の対比の物語でもある。一種「人形の家」のノラめいた話になっていくが、家を出ないで居座るところが日本的か。ただ父親の“横暴”も、それである程度家政の役を果たしていたところがあるので、それのみに罪を負わせる女もずるい、って気もした。慰安婦として南方に送られていく女中こそ、ひたすら哀れ。芥川也寸志の音楽は荘重にパイプオルガンが響き、ラストにはパッサカリアふうの曲もある。 |
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