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タイトル名 |
アズールとアスマール |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2008-07-15 12:14:27 |
変更日時 |
2008-07-15 12:14:27 |
レビュー内容 |
絵画的な美しさは、映画の感動の基準としてあんまり重要視していなかったのだが、それも程度の問題で、ここまで徹底して美しいとやはり乗せられてしまう。イスラム文化の幾何学的なデザインが満ち溢れ、それに色彩が氾濫する。最近のアニメは、平面の世界にいかに立体感を出し、自然物に近づけるかってことに腐心していたが、これは平面で結構と開き直っていて、影もない。樹木さえデザインのように垂直に描かれ、建物の柱と変わらず、平面の美に奉仕する。アールヌーボー的な自然美の再現の次には、こういったアールデコ的な美が興るのは歴史的必然か。その分、動きの面白味は制限されていて、天体観測台の場などもっと姫を縦横に動き回らせたい気もするが、ラストの盛り上がらなさも含め、全体として上品なおっとりした気分は出た。これはこれでアニメの一つの方向としていいと思う。日本にだって琳派などデザイン的な美はいっぱいあるのだから、こういう方面へのアニメの開拓ももっとあっていい。 |
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