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タイトル名 |
恋の片道切符 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2009-01-09 12:17:33 |
変更日時 |
2009-01-09 12:17:33 |
レビュー内容 |
60年の新宿を、それも大通りではない新宿をたっぷり見せてくれる。ロカビリー歌手をめぐる物語。ポスターの多用。人の通行と直角に立っている、壁に貼られた薄っぺらの人間。時代のイケニエとして消費されることを自覚している若者たち。現在から見るとそのナイーブさが滑稽と紙一重なんだけど、そのじれったいぐらいのナイーブさがラストで弾け、若者同士が傷つくという構図。やはり、怒りの映画の時代なのである。人間関係から逃げていた小坂が、ラストで急速にピストル犯になるところがサプライズで、社会的成功を軽蔑していたはずの者の底にも、わだかまりが眠っていて、それが一気に顕在化した、というか。テープが飛びくる通路を歩く小坂のあおり、ステージ前まで来て、ふと煙草を口にくわえる、彼の内面が切り替わっていくところの描写が的確。篠田のデビュー作。助監督に山田洋次。 |
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