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タイトル名 |
モンスターズ/地球外生命体 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2013-02-09 10:04:29 |
変更日時 |
2013-02-09 10:04:29 |
レビュー内容 |
主観映像ものもそろそろ新鮮さが薄れてきたなと思われだした今日このごろ、これでは力のいれどころを「非日常の日常を記録していく視線」に傾注した。映画としては、こっちのほうが本道かもしれない。映像はすでにモンスターが暴威を振るったあとが主になり、それが「記録映像」のリアリティを生んでいる。廃墟となったビル、転覆している貨車、木に刺さった車、などが描かれ、それに壁の落書きやテレビのアニメなどが補強する。戦闘機の残骸を運んでいる地元民、おそらく貴重な金属資源なのだろう。非日常が日常になっている環境を丁寧に作り上げていく前半に唸った。地元の人たちの顔もいい、地図を見せてくれた太ったおばさん、フェリーの切符売り、などなど。戦時下の日常を記録していくジャーナリストの視線に徹する。でもそれだけで通すのは冒険すぎ、ラストにはいかにもモンスターものの場面を置くが、それはサービスと思おう。「宇宙戦争」の火星人に東宝のドゴラが混ざったような造形で美しい。サスペンスよりミステリアスな雰囲気狙いのシーン、スローテンポの緊張がいい。その後の結末は実は冒頭に提示されていたことが、口ずさまれる「ワルキューレの騎行」によって知らされる。アメリカの国境に「万里の長城」を建設しているのは、あれは「テロへの備え」を強調してはよそへのミサイル攻撃を繰り返していることへの皮肉か、ふわふわ漂う今回の宇宙生物に無効なのは分かってそうなものだ、と自己分析してるのかと思ったら、これイギリス映画なのか。なーるほど。 |
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