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タイトル名 |
山の焚火 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2010-12-15 09:58:10 |
変更日時 |
2010-12-15 09:58:10 |
レビュー内容 |
家族のものがみんなで少年の性の目覚めを恐れている感じがいい。社会と隔絶した清澄な山の家で、生臭いものをギリギリでカバーして生きている緊張。祖母が豚のいななきを聞いて獣姦の疑惑を抱いたりする。この家族の中でただ一人、山を下りてもやっていけそうだった姉が、自ら焚火に促されてタブーをおかし、山の上のほうへ心を向けてしまい、妊娠という最も生臭い結果を導いてしまう。聖と俗の対比という下手するととても陳腐になってしまうものを、うまく料理した。この小屋がどれくらい麓から離れているか、は見せてくれないので、完全に隔絶した場所と思っていいのだろう。登場する他者はヘリコプターのみ。春から冬へかけての季節の移ろいがあり、水のイメージ、鏡のイメージも作品を貫き、拡大鏡や双眼鏡の覗く感じが秘密の匂いを強めている。どんなに社会から断たれても、無邪気な時間はいつかは終わるのだ。 |
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