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タイトル名 |
パリ・ルーヴル美術館の秘密 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2007-12-15 12:24:55 |
変更日時 |
2007-12-15 12:24:55 |
レビュー内容 |
人のいない公共施設って、妖しい魅力がある。「学校の怪談」やら「シャイニング」やら、魔が満ちている。この映画の夜の美術館にも、ちょっとそういうところがあって。展示のために運ばれる彫像が、救急訓練用のタンカの運搬と重なっていく。その彫像あるいはタンカ上の架空の病者の視線で移動する天井画。ドライヤーの「吸血鬼」をふと思い出す。迷宮のような地下通路。闇にたたずむ彫像たち。美術館には時間が堆積していく。これは19世紀に入場者によって壊された彫像です、と歴史を書き加えながらさらに未来へと保存されていくのが面白い。最後に職員たちの顔がまるで肖像画の部屋のように次々と「展示」されていくのは、過去と現在が同等に存在する美術館の姿を示したかったのでは。 |
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