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遺言 - なんのかんのさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 遺言
レビュワー なんのかんのさん
点数 7点
投稿日時 2012-10-30 09:25:44
変更日時 2012-10-30 09:25:44
レビュー内容
主人公が純粋な芸術家なのではなく、役人でもあるところがヒネてる。芸術家の受難物語だけで閉じてしまわない。個人と風土がとうとう触れ合えなかった哀しみなどにテーマは広がり、故郷を失った現代人の普遍性のある物語にまでなった。鳥が鳴き牛がいななく美しい風土、絵画の素材としてそれを愛することは出来るんだけど、受け入れてはもらえない。彼が芸術家だけでなく、森林監督官という役人でもあったからか。そこらへんの曖昧な膨らみが寓話の味。ましてここはマカヴィエフを生んだユーゴスラヴィアだ。交流はあっても本当に触れ合えないのは、なにかユーゴならではの政治的な寓意があるのかも知れない。ドアの周りを原色で囲っているのは、普通の家作に見られるリアリズムなのか、それとも監督の作為なのか。そういったことから悩まされる。室内の天井の低さも気になったが、これもリアリズムなのか作為なのか。ロングショットが生きてる映画ってのはまず失敗がない。原野の中央に立つ牛。野に出ていく絵画。
なんのかんの さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2014-03-15エデンの東(1955)87.25点
2014-03-14アゲイン/明日への誓い65.22点
2014-03-13オリバー!76.08点
2014-03-12世界の中心で、愛をさけぶ65.27点
2014-03-11真珠の耳飾りの少女66.33点
2014-03-10ゴースト/ニューヨークの幻77.02点
2014-03-09EMMA/エマ(1988)66.00点
2014-03-08稲村ジェーン42.41点
2014-03-07つぐみ54.96点
2014-03-06ボイス・オブ・ムーン65.25点
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