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タイトル名 |
ザ・ビーチ(2000) |
レビュワー |
yhleeさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2007-07-27 18:03:37 |
変更日時 |
2007-07-27 18:03:37 |
レビュー内容 |
ディカプリオ演じる主人公が、あまりにもアホっぽいので、だいぶひいた。まあ、主人公が利口だとこの話はなりたたないんだけども。2時間程度だから、そんなに長い映画ではないはずなんだけど、とくに導入部がだらだらとしているように感じられた。 彼が見出した楽園には、子供も老人もいない。ほとんどが白人で、有色人種はPC的にまずいからいれとこか、みたいな扱い。苦しみにうめき続けるけが人は、「ほかのメンバーが彼の苦しみを見るのに耐えられない」という理由で、コミュニティから離れた森の中に放置される。南国の美しい風景の中だけに、かえって寒々しいように感じがする。 「文明社会」に定期的に買出しに行かねばならず、そこでメンバーが注文するのは「乾電池」「タンポン」「レトルトのカレー」などなど、工業製品の助け無しには、快適な生活はありえない、ということを、いまさらながらに思い知らされる。不思議なのは、大麻はこの映画の重要なパーツになっているが、アルコールはほとんど出てこない点。酒飲みのわたしから見れば、禁酒が必要なのは楽園とはとてもいえない。 それ以前に、労働の義務が課されているとか、カップル文化をそのままひきずっているところ、などを見ると、これはこれで、別種の日常があるだけ、という気もする。 どんなに中途半端でも、楽園にいることを特権ととらえれば、当然他者は排除されなければならない。悲劇はそこから始まるのだ。 |
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