|
タイトル名 |
髪結いの亭主 |
レビュワー |
kirieさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2015-09-17 19:44:24 |
変更日時 |
2015-09-17 19:49:59 |
レビュー内容 |
ひどく醒めた見方をすれば、大人になりきれない(幻想の女しか愛せない)幼稚な男と、共依存タイプの女が出会ってしまった話でしょうか。男の求める世界、女を演じつつも、裏返せばマチルドという個人ではなく、髪結いの女という甘ったるい幻想しか求められていない。それがどれほど苦しく虚しいことか。それでも男に捨てられないために幻想の女を演じ続ける。孤独な女にとって、男に愛されることこそがすべてだから。しかし時は冷酷に女から幻想のベールを剥ぎ取っていく。男が現実のマチルドを受け入れていればまた結果も違ったものになったのでしょうが、幼稚な男にはそのような気持ちのかけらすらない。マチルドは男の幻想が醒めて、別の幻想を求めて捨てられるよりも、永遠の幻想になるために死ぬことを選んだような気がしました。 |
|
kirie さんの 最近のクチコミ・感想
髪結いの亭主のレビュー一覧を見る
|