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タイトル名 |
ダークナイト ライジング |
レビュワー |
杜の都の映画好きさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2012-08-04 14:25:16 |
変更日時 |
2012-08-05 00:35:40 |
レビュー内容 |
ノーラン監督は、メメントで関心を持ち、フォロウイングでファンになり、インソムニアで失望し、バッドマンビギニングスとプレステージで興味が無くなり、ダークナイトで再び衝撃を受け、インセプションで再び失望し、と、毎回見る度に評価が変わります。良く言えばスタイルを持たずに常に変化し続けているローリングストーンなのでしょうが、ミヒャエル・ハネケのように、強い哲学というか一貫したメッセージを持つ監督が好きな私としては、物足りなさを感じてしまいます。で、今回のライジング。もうこれでもかというぐらい全てを剥ぎ取られたバッドマンがそれでも最後に蘇って来るところや最後の最後のあのシーンなどはさすがに、グッとくる映画でしたが、脚本がひどい。特に牢獄に入れられてから脱獄するまでの展開があまりにご都合主義で、体を治す医者がいたり、体調を整えられるだけの食料があったり、脱獄を制止する役割の看守がいなかったりと、ちょっとひどすぎます。まあ、3時間近い長編にもかかわらず、それなりに面白く見れましたので映画としては7点くらいの出来だと思いますが、ノーラン監督への失望が深まったことでマイナス1点とします。なお、何人かの方が放射線被曝のことにふれられていましたが、あればウランやプルトニウムを用いた原爆ではなく、水素などによる核融合爆弾なので、基本的には放射線が出ないと思って良いはずです。 ついでに言えば、核融合発電が実用化されれば、危険な原発は全て廃炉にできるし、燃料の水素は無尽蔵なので、まさに夢の様な発電設備です。その説明が映画では中途半端で、単にエネルギー革命に投資しているといった扱いだったのも残念でした。ハリウッドとしてはスポンサーの関係で、あまりエネルギー政策に対するメッセージを濃くすることもできないのかもしれませんが、フクシマの翌年に公開の映画ですから、もう少し深い表現が欲しかったですね |
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