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タイトル名 |
ハート・ロッカー |
レビュワー |
称えよ鉄兜さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2010-09-30 03:06:27 |
変更日時 |
2010-09-30 03:06:27 |
レビュー内容 |
ハートロッカー。 カタカナで書くとなんだか良く分からない。 The Hurt Lockerという題名に込められた意味が伝わらないのは惜しい。 題名の意味についてアメリカでも結構な議論になった。 深い意味が込められているのだ。 しかしなんでこれがアカデミー監督賞を獲れたのだろうか。 理解できない。 理解できないところがアカデミーらしい。 アカデミーは一般の意見を反映していない。 政治色が強く出る。 人種格差、性差にも敏感だ。 Avatarが監督賞を取れなかったのはアカデミーらしいしHurt Locker(女性監督)が受賞したのもやはりアカデミーらしいと言えるか。
映画の出来は普通だ。 よく出来た作品だがあまり新しい驚きはない。 それほど印象に残る作品ではない。 最近のイラクとの戦いを描いた作品はここ何年か他にもたくさんあり、それらと比べてHurt Lockerが特に優れていると言うことはない。 どちらかと言えば私は映画Jar Headの方がが好きだし、アメリカのCABLE TV HBOのシリーズ作品Generation Killも興味深いし、もっと泥臭い人間ドラマを見たいならFox TVで放映されたOver Thereを勧める。 どちらも日本版は出ていないがAmazon.co.jpなどからDVD、Blu-rayを入手できる。
主人公にはDeath Wish、自殺願望があるようだ。 コメンタリーを聞いたがせっかく任務終了したのにまたイラクに戻り爆弾処理を続ける最後のシーンは彼の最後を予感させるものだという。 要するに彼は今度は生き残れないだろうと言う暗示なのだそうだ。
戦争が、身近で仲間の死を目の当たりにする異常が、爆弾処理の緊張が彼の神経を蝕んだのだろうが、どうもそのあたりの描写が欠落しているというか、力強い演出を感じさせないでさらっと流れていく。 だからどうしても感動巨編と言う感じにはならない。
戦場の臨場感を出すためと言うことで選ばれたカメラマン。 だがこのカメラワークに新鮮味はもうないだろう。 手持ち、スタビライザー無しであっちこっちめまぐるしく動き回るカメラ。 落ち着きがない。 あえてステディカムでも使ってじっくり画面を描いてくれたら感心もするのだが。 しかしそれをすると荒が出てしまうのかもしれない。 それを思うとかのスタンリーキューブリック監督の偉大さを再認識する。
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