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タイトル名 |
シャイニング(1980) |
レビュワー |
ゴシックヘッドさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2007-12-04 01:56:46 |
変更日時 |
2008-02-09 00:40:10 |
レビュー内容 |
始まりの場面からとても強いインパクトを受けた。 広大な大自然を美しい映像で見事に捉えている。 この大自然をスピード感のあるカメラワークで大地を滑るように写しているので、 観ている側が空を飛んでいるかのように気持ちいいのだ。
家族が車の中で「ドナー隊の遭難」の話しをしているが、 それがこの家族の「これからおかれる状況」を暗示している様に思う。 父親の孤独感、疎外感が描かれている。 憔悴し、疲れ果てた父親の表情がヤバい。 ウェンディーがすごいホラーっぽい顔立ちをしている。 ウェンディーが驚くのがとても上手。 「シャイニング」という作品には家族が描かれているんだと思う。 その家族のかかわりが面白いと思った。 そして父親には父親だけの世界があるんだと思った。 家庭的では無いというか、どこか非現実的な、自分のすがりたい世界が。
ハロランさんが食料庫の食材の説明をしている時、とても楽しそう。 ハロランさんの「アイス好き?」っていう表情が一番怖い。 双子の少女はすごい存在感。ただそこにいるだけで怖い。 バーテンのロイドは、照明のあたり方がとても不気味で、どこか陰になっている。 グレーディーにも同様のことが言える。
庭に巨大迷路があるが、それもまた現実世界から非現実の世界に迷い込むきっかけになっているように思う。 床のカーペットの装飾模様もどこか気持ち悪く生きているように見えてきてしまう。 トイレはどこか今までとは違う未来的な空間になっている。 これは父親が「家族側」から「ホテルの住人側」に移るきっかけになっているように思う。 (もしかしたらそれ以前のロイドのお酒を飲んだ時点で悪に身を売っていたのかもしれない。) 食料庫の、食品の缶詰や箱が大量に山積みにされていて、その様々な食品のパッケージ模様が独特の雰囲気をつくっていて面白かった。 だから僕が一番好きな場所は「食料庫」。
やはりキューブリックの映像の魔力はスゴい。
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