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タイトル名 |
エル・トポ |
レビュワー |
ゴシックヘッドさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2007-12-04 01:50:25 |
変更日時 |
2011-05-10 00:47:17 |
レビュー内容 |
このような異様な凄みのある作品はなかなか無いと思います。 神がかり的な映画だと思います。 物凄い異様さと迫力で迫ってきます。ヤバいです。 それから宗教的で瞑想的で、荘厳で神秘的な感じがします。 いろいろな教えと芸術があります。 しかし、とてもおぞましい人間の残酷な歴史や、人間という生き物の醜さを、縮図のような形で見たような気がしました。 それは日常的に隠れているものや隠されているものだと思います。 そういったものを見るとちょっと心が滅入ったりしますが、 血が騒いだり、なぜか心が落ち着いたりもします。 前半の寓意のようなところがとても面白くて好きです。 「音」がとてもヤバいです。 腐敗臭がしそうです。笛の音色はとても神秘的で美しいです。 聖書を読んでから見たらもっと面白いのでしょうけれど、自分にはそんな知識はありません。字を読むのは苦手です(長文コンプレックスはたぶんその為です)。 磔刑になるかのようなあの木の橋の上の場面では、ちょっと怖いです。 足元が凄く怖いですよ。命がけですよね? 大佐の最後が少しだけ可哀想でしたね。 この作品には「死」というものが色濃くあります。 そういうところがとてもいいです。 においが伝わってくるかのようです。 後半は、 姿の醜さと心の醜さを比較しているみたいです。 そして幸せとはなんなのでしょう? 何が救いなのでしょう? 村の地獄風景は、パゾリーニ監督の「ソドムの市」と比較した場合、どちらが上でしょう? どちらも本物の地獄に近い光景だと思ったので比較してみました。 銃撃アクション場面で、なぜか「逆ゾンビ映画」という謎の単語が浮かびました。 ひそかにRPGゲーム化を望んでいます。
しかしこの作品を超えるカルト映画には、未だに出会えていないと思います。 カルト映画というか、この映画がカルト教みたいです。 久々に見たら震えてしまいました。 (※このような映画のためにも、“カルト”といったジャンルが必要だと提案したいです!) |
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