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タイトル名 |
ウォーリー |
レビュワー |
norainuさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-01-11 01:18:13 |
変更日時 |
2009-01-11 01:34:22 |
レビュー内容 |
これは単なる2001年宇宙の旅のオマージュ的作品ではない。
この時代はすべてがオートマで、命令絶対主義の環境である(人間の命令は機械は絶対守らなければいけない。未来人の生活はほぼずっと機械と接する生活だから、人間である自分の命令は絶対とおる環境にある。)これは人間の思考停止を意味する。人間は命令するというよりは選択しているだけに近いからだ。 こんな時代、地球にいるウォーリーは昔の地球人の映像もみていたりすることから、未来人よりもよっぽど人間的である。人間よりもよっぽどマニュアルな存在なのだ。ウォーリーは一部が壊れても部品を取り換えるだけでなおる場面があるが、これはマニュアルの最大の特徴である"柔軟性"を表している。 物語は進み、オートマ(未来人も含め)はマニュアルの象徴、"手"を媒介にして人間本来のあり方をしることになる。ツラトゥストラの音楽がながれ、船長が自らの力で歩く瞬間は、何百年ぶりにオートマからマニュアルとなる、文字通り人類の大きな一歩なのである。 そのきっかけがウォーリーという機械によるというのも皮肉的である。 そして物語終盤には、命令絶対主義にも関わらず、イブは最後には命令を拒否することを覚える。 マニュアルの最大の特徴、"柔軟性"を身につけた。これこそが本来的人間の姿である。
この映画は単に環境問題を扱っているものではない。 |
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