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タイトル名 |
朧夜の女 |
レビュワー |
にじばぶさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-01-22 22:11:03 |
変更日時 |
2021-06-15 11:32:55 |
レビュー内容 |
実に身に迫るお話・・・あー、怖い。
戦前の東京の風景、戦前の江戸っ子とそのおかみさん、実にいい味が出ている。 1930年代中盤の日本映画というと、とかく真面目すぎたり、単純すぎる人情劇が多かったりもするが、本作はその点において異質。
世の中の生臭い部分を隠すことなく表現し、人間の卑怯な部分、薄情な部分を描きながらも、その一方で人間の持つ温かみや人情をも描き出している。 こうした絶妙な按配が、今も昔も変わらない「現実社会」というものを、これ以上なくリアルに演出している。 これが実に見事で、五所平之助監督の人間味すら匂わせる作品に仕上がっている。
1930年代の日本映画の中でも、隠れた傑作と言えよう。 |
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