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タイトル名 |
砂の女 |
レビュワー |
にじばぶさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2007-09-01 21:45:42 |
変更日時 |
2021-05-31 15:47:45 |
レビュー内容 |
安部公房という作家が原作・脚本を担当、そこにあの『切腹』でも音楽を担当した武満徹が効果的な音楽を提供している。
岡田英次はアラン・レネ監督の『二十四時間の情事(ヒロシマモナムール)(1959)』を観た時に初めて知った俳優だが、アラン・レネの作品自体が趣味に合わなかったということも手伝って、あまり良い印象は持っていなかった。
しかし、本作『砂の女』においてはかなりの個性を発揮しており、その印象は“なかなか味のある俳優だなぁ”というものへと変わった。
そこに対するのは、私の年代の人達にとっても比較的著名な岸田今日子である。
もちろん、私が知っている彼女は“おばあちゃん”な岸田今日子。 こんなに若くて妖艶な彼女に出会ったのは、今回が初めてである。
まずオープニング・タイトル(キャストとスタッフ等の表示)からしてインパクト大。 この時点で、本作に対しただならぬものを感じてしまった。
それは、強いて言葉で表現するならば、
“オープニングでキャスティング等が表示される度に、ハンコ(印鑑)がガツンガツンと表示され、そこに独特の効果音が重なる・・・”
というものなのだが、なかなか言葉では伝えにくい類いの演出なので、興味を持たれた方は一見して頂きたい。
かなりサスペンス的要素が強い作品であり、その点だけでも十分楽しめるのだが、最終的には人生哲学的なテーマにまで話が及んでいくという、広範な守備範囲を持つバランスのとれた逸品である。 |
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