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切腹 - にじばぶさんのレビュー

レビュー内容
タイトル名	切腹
レビュワー	にじばぶさん
点数	8点
投稿日時	2007-09-01 20:33:46
変更日時	2007-09-01 20:33:46
「異色時代劇」というフレコミがあったが、まさしく「異色」以外のナニモノでもなかった。そもそも、始まりからして奇妙。一人の汚い身なりのお侍が、でっかい屋敷の玄関先で切腹をしたいと押しかけてくるシーンから始まる。これから何かすごいことが始まるぞ～っていうのが、このシーンの異常な緊迫感から感じ取ることができる。前半は特に秀逸で、ぐんぐんと物語りにひきこまれてしまった。モノクロもいい効果を生んでいる。空気が引き締まって見えるのだ。中盤辺りは少し中だるみ感があったり、仲代達矢と丹波哲郎の決闘シーンは少しリアリズムを欠く演出がなされていたりと、全体的にみれば今一歩の感は否めない。しかし、先が全くよめない素晴らしい脚本と、画面にみなぎる緊張感は素晴らしいの一言だ。チャンバラ（殺陣）部分がイマイチで、それ以外の部分が素晴らしい、まさしく「異色」な時代劇。それにしてもこの作品の丹波哲郎、かっこいいな～。

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