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ワイルド・アット・ハート - にじばぶさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ワイルド・アット・ハート
レビュワー にじばぶさん
点数 7点
投稿日時 2007-08-30 11:20:23
変更日時 2021-05-28 00:05:04
レビュー内容
“鬼才”デヴィッド・リンチの比較的初期の頃の作品。
リンチ作品の中では『マルホランド・ドライブ』や『エレファント・マン』と並び、非常に評判の良い本作。

しかし、映像的には特別みるべきものはなく、リンチ後年の美しい作品群と比較すると、かなり雑な印象を受けた。
また、リンチ独特の緊迫感もなし。
そしてエログロさも弱い。
しかし、だからといって本作がダメというわけではない。
というより、後年の作品群と比較するという考え方自体が間違っている。

なぜなら、本作は後年の作品群の基礎となった作品であるといえるからだ。
つまり本作には、リンチ風味のエッセンスが凝縮されているのだ。
荒削りだが、その輝く原石のまばゆさに、きっと目を奪われるであろう。

主演はニコラス・ケイジ。
この頃のニコラス・ケイジには、まだ頭髪がタップリあった。
そして、この頃から既に“ダサカッコいい”。
蛇皮のジャケットが奇妙にハマっている。

そしてその相手女優に若き日のローラ・ダーン。
身長180cmでスレンダー、そして出るところは出ていて、抜群のプロポーション。
個人的には理想の体型だ。
劇中のセリフを拝借すれば、
「やせていて、おっぱいがコンニチハしている女のコ」(訳:戸田奈津子)
である。
本作では常に露出も高く、セクシー極まりない。
そしてラブ・シーンもてんこ盛り。
ローラ・ダーン好きの私としては、これだけでも十二分に楽しめた作品であった。

ラストの展開には唖然。
あの“天使”は一体・・・

リンチという監督は、映画を撮り重ねることで洗練されていったんだなぁ、と実感。
全体的にダメダメ感が漂う本作ではあるけれど、決してつまらないというわけではなく、むしろ面白い。
このセンスのイマイチ感と面白さの不思議な融合が、評判の良さの理由ではないだろうか。

リンチ作品の中では、個人的に、『マルホランド・ドライブ』に次いでオススメの作品である。
そしてローラ・ダーン好きの人には絶対に外すことのできない作品だ。
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