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タイトル名 |
逃げ去る恋 |
レビュワー |
にじばぶさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2007-09-02 23:51:40 |
変更日時 |
2021-06-03 21:32:39 |
レビュー内容 |
フランソワ・トリュフォーの自伝的シリーズである“アントワーヌ・ドワネルもの”の第5作目にして最終作。
『大人は判ってくれない』『二十歳の恋/アントワーヌとコレット』『夜霧の恋人たち』『家庭』と順々に観てきた私にとって、本シリーズの最終作ということでとても寂しい気持ちになった。
と同時に、映画が始まった瞬間、自然と笑みがこぼれた。
“また会えた”という喜びからである。
トリュフォー作品は相当数観たが、特別自分に合うという感じはしなかった。
しかし、この監督自伝シリーズ“ドワネルもの”は全く別。
特にドワネルを演じる“ヌーヴェル・ヴァーグの代名詞”的俳優、ジャン=ピエール・レオの魅力が遺憾なく発揮されていて素晴らしい。
ジャン・ユスターシュ監督の代表作『ママと娼婦』でも同じ様なキャラだったが、この“ドワネルもの”でも終始だらしのない愛すべき男を演じている。
しかし女性を口説くのはめっぽう上手で、だらしのない男ドワネルも、私にとっては憧れの存在だったりもするのだ。
本作『逃げ去る恋』では、3年連れ添った女性と協議離婚した後を描いているのだが、早くもサビーヌというキュートな女性と付き合っている。
このサビーヌを演じたのが、ドロテーという女優さん。
とってもキュートで、いかにもフランス人女性といった感じ。
そのキュートな声と笑顔に見事に打ちのめされてしまった私。 早速、ファンになった次第だが、残念ながら本作以外の映画には出演していない模様。
フランスではアナウンサーをしていたり、活動家であったりするらしいのだが、本作以外に映画出演がないというのは、あまりに残念だ。
本作のストーリーについて軽くふれてみる。
30半ばに差し掛かった主人公は、相変わらずのだらしなさ。 特に女性に関してだらしがない。
奥さんと別れ、若い女性と半同棲をしているというのに、この女性とも衝突ばかり。
おまけに初恋の女性とも偶然再会し、そちらにも気を奪われるという有様。
それらの女性全てに気を取られた結果、主人公はついには一人になってしまう。 まあ、当然だろう。
しかししかし、話は思いがけない結末に・・・
トリュフォーの傑作シリーズ“ドワネルもの”をまだ観たことがない人は、一日も早く鑑賞されることを強くお勧めします。 |
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