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タイトル名 |
インド行きの船 |
レビュワー |
にじばぶさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2008-05-22 23:30:39 |
変更日時 |
2008-05-22 23:30:39 |
レビュー内容 |
前半部分は、船長である父親とその息子との確執を描いている。 これが何とも陰惨で、観ていて辛くなった。
しかし、中盤からは恋愛の要素も絡んできて、面白くなってくる。
息子と彼女(父親の情婦)との水車小屋における戯れは、とてもすがすがしく、それまでの暗い展開のせいで、どんよりしていた気分が多少なりとも上がっていった。
それにしても、ベルイマンらしい暗すぎる映像。 これは何度観ても、単に観づらいだけで、どうも好きになれない。
、、とここまでみてくると単なる凡作のようだが、そんなことはなく、ラストがとても良かった。
愛する女性を8年もの間想い続け、8年ぶりに帰郷した息子。 しかしそこには精神的に病んでしまった彼女がいた。 息子は必死に連れ出そうとするが、自閉的になってしまった彼女はそれを拒む。 だが、彼女に一途な愛情を持つ彼は、彼女を救いたい一心で、必死に説得をする。 その想い通じてか、彼女は結局、彼と旅に出る。
女性を愛する気持ちがあれば、どんな苦難でも乗り越えられる。 そして、その女性がどんな状態だろうとも、身を呈して救うことができる。 愛の持つ力が、ストレートに伝わってくる見事なラストだ。 |
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