|
タイトル名 |
フレンチ・コネクション |
レビュワー |
フライボーイさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2007-07-27 09:45:59 |
変更日時 |
2009-11-08 10:17:01 |
レビュー内容 |
同年の『ダーティハリー』と何かと比較される本作だが、個人的にはこちらの方が好み。高級レストランで優雅に食事をとるシャルニエと、路上で寒さに震えながら張り込みを続けるポパイ。地下鉄での尾行。執念の車両解体。高架鉄道との前代未聞のカーチェイス(後にも先にもこれ以上のカーチェイスは見たことがない。最近では『ボーン・スプレマシー』が肉薄していた)。クライマックス、犯罪者たちを一網打尽にして「めでたしめでたし」かと思いきや、ラスト数分で唐突に悪夢的な陰を帯びてくる。暗がりの廃墟で、FBI捜査官を誤射してしまうポパイ。しかし「ヒゲはあっちに逃げた」と、ひとり画面の隅に消え、暗転。銃声が虚しく轟く。シャルニエは逃亡し、ポパイは退職。甘くない現実が突きつけられる。ドキュメンタリータッチのざらついた映像で、NYの雑多な空気を切り取ったフリードキンの演出が冴える。狂気を孕んだポパイを熱演したハックマンもお見事。20年後、「ダーティハリー」イーストウッドと「ポパイ」ハックマンが『許されざる者』で共演し、オスカーを受賞したのは感慨深い。 |
|
フライボーイ さんの 最近のクチコミ・感想
フレンチ・コネクションのレビュー一覧を見る
|