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タイトル名 |
リダクテッド 真実の価値 |
レビュワー |
フライボーイさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-03-07 12:13:14 |
変更日時 |
2009-03-07 12:13:14 |
レビュー内容 |
最近のデ・パルマは不発続きだったこともあり、日本ではほとんど話題に上らなかった本作も、アメリカでは上映禁止運動が起こり、ベネチア映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞している。イラクで実際に起こった少女強姦殺人事件をベースに、デ・パルマらしい多彩な映像テクニック(兵士によるPOV撮影やニュース映像、インターネット動画を交えたフェイク・ドキュメンタリー風)により、事件の真実を炙り出す。そこには感情を一切排した冷徹な眼差しがあり、『カジュアリティーズ』以来の戦争映画となる本作でのデ・パルマの本気度がビンビン伝わってくる。生々しい映像の連続で、観た後は鬱になること間違いないが、こういう形で自国を批判できるアメリカの映画業界も捨てたものではないと思う。また、ラストに映し出されるイラク人被害者たちの写真に目線が入っているのは、映画会社から強制された「リダクト(削除編集)」であるという皮肉が利いている。 |
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