|
タイトル名 |
どん底(1957) |
レビュワー |
サーファローザさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2010-11-02 20:36:39 |
変更日時 |
2010-11-02 20:55:02 |
レビュー内容 |
役者が強く喚いたり、強い主張をしたりする黒澤明の演出の一部にはロシア文学の影響を感じます。特にゴーリキあたり・・・この原作は未読ながら、やはり、劇のような台詞回しが黒澤演出を感じさせます。これが、時代劇であれば良いのですが、現代劇とかになるとどうも違和感を持ってしまう。それに、「白痴」でもそうなんですが、ロシアの原作をした場合、舞台設定が消化不良で役者達の巧い演技が作品の質をなんとか高めているような印象があります。山田五十鈴の狂人ぶりなどは、なんか日本・江戸?という設定とは離れているような気がする。面白いのだが私にはなにか引っ掛る作品でした。 私個人の推測ですが山中貞雄の「人情紙風船」を意識しているのかな?と感じさせるシーンがいくつかありました。山中貞雄はさらりとみせている(庶民的な世界)のに対し、黒澤明は力が入り過ぎているような・・・ |
|
サーファローザ さんの 最近のクチコミ・感想
どん底(1957)のレビュー一覧を見る
|