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タイトル名 |
ユンカース・カム・ヒア |
レビュワー |
コペパンさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2007-07-30 03:14:56 |
変更日時 |
2007-07-30 03:14:56 |
レビュー内容 |
激しく、ネタバレします。ご注意。
犬が言葉をしゃべり、自分の友達であるという事、その犬が願い事を3つ叶えてくれるという事。 果たしてそれは本当の事だったのか。 映画を観終わったあと、それは主人公ひろみの想像の中の世界なのだったのではないかと、ふと、脳裏をよぎる。 あこがれの初恋の人が婚約をし、自分のもとから離れていくと知ったとき生まれた嫉妬。 その嫉妬が大きな不幸を招いてしまたという自責の念。自分では押さえきれない溢れ出る感情をいつも支えてくれたのは人間ではない友、ユンカース。その心の対話が、ひとみには言葉として伝わってきたのではないか。
そうした流れにそって、両親の離婚話が物語にゆっくりと、深くのしかかってくる。 3つ目の願いとして、ひろみは子供の頃、家族と一緒に出かけた海岸で楽しく過ごしたいと、つぶやく。 奇跡は起こった。ユンカースは優しく語る。 「奇跡を起こすのはひろみ自身の力なんだ。僕はその助けをしているだけだ。」 季節は冬。家族が寄り添う足下の雪は静かに溶け出す。ほんのわずかな範囲。 そのわずかな領域が、家族の絆のはかなさと暖かさを映し出す。
3つ目の奇跡が成されたあとユンカースは普通の犬に戻ってしまったかのように人間の言葉を しゃべらなくなってしまう。ひろみも成長とともにその事実を受け入れる。
ユンカースは言葉をしゃべっていたのか? エンディングで明確に明かされます。 ぜひ、ご覧になってください。
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