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タイトル名 |
武士の一分 |
レビュワー |
ムランさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2023-01-05 09:38:16 |
変更日時 |
2023-01-07 08:28:09 |
レビュー内容 |
時代劇はあまり見ません。 兎にも角にも果たし合いの演出が最高だった。 深読みし過ぎかも知れないが、主人公の行動全てが勝利に繋がっている。 盲目と舐めてる敵の初動を制し、力強いの太刀筋を見せることで『不用意に斬り掛かると危険』と相手を警戒させる。 切っ先を交え続ける、河原の小石を蹴る音を頼りになんとか持ちこたえ更に警戒心を煽る。 主人公の戦い方(上記)を理解した敵が、突然の強風で音がかき消されているにも関わらず、それに乗じて攻撃してこないため(仮にこの時攻撃されたのならそれこそ相打ち覚悟かも)、主人公は、敵は師の教えにあった『死を覚悟した戦い』ではなく『生きるための戦い』をしていることを看破すると、偽の物音に騙されたふりをした次の瞬間、素早く小屋の屋根から不意打ちをしてきた敵目掛けて渾身の太刀を浴びせ勝利。 そこまで主人公が考えていたのかは不明でただの結果論か私の妄想かもしれないが、事前の特訓時に師から偽の物音による不意打ち戦法を受けていたことで次の攻撃が予想でき、更に近くに小屋があったことで逆に不意打ちしてくる方向が絞れた事や、その直前の主人公の構えが、それまでの手探り的なものと違い、明らかに落ち着きどっしりと構えているとこらから次の攻撃が予想できているように感じられる等、主人公の勝利の根拠がしっかりと演出されていた。 最後のハッピーエンドも、部下の裏切りを告口するより、目の見えない相手に完敗したことがバレる方がよっぽど恥と考えれば納得できた。 盲目の剣士といえば北野座頭市を見たが、ど派手な大立ち回り(こっちも良かった)のあちらとは異なりながらも実に見応えのある戦いだった。 |
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