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タイトル名 |
インセプション |
レビュワー |
ピカレスク。さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2011-02-14 11:56:39 |
変更日時 |
2011-02-14 11:56:39 |
レビュー内容 |
ダークナイトの期待を背負いながらまずこれだけの野心的な大作を作り上げた所は素直に凄いと思う。 夢の中に入り込んで~という大まかな設定自体は 自分が知る限りでも存在するし、そう斬新なものではないが、夢に階層を設けてる所とか細かな設定がオリジナリティあって良し。 ただ、ところどころ映画内ルールに疑問点が。1階層目の夢で橋から落ちて2階層目は無重力になってるのに3階層目の夢に影響はないのは何故?キックは聞こえてるのに・・・とか、 他人の夢の中で別人の意識の投影が入り込んでくるという設定はいくらなんでも強引すぎないか?とか、 その他諸々、疑問点を挙げるときりがない。 SFファンタジーの作りものなんだからと言われればそれまでだけど、都合の良いように理論を無視して作るなら 何だってできると思うし、せめてもっと理論を付けて欲しい。 それとノーランは映像クリエイター的な才能とエンタメ大作の作り手としての世界観の構築とかは優れてると思う反面、人間ドラマの描き方が画一的で見せかけだけのものだというダークナイトからの思いを強くした。 主人公コブとモルの関係も、御曹司と父親の関係も全てが類型的でセリフが安っぽく、心に響いてこない。ディカプリオの役なんかはシャッターアイランドと被ってるから比較しやすい。役者はみんな演技派で心に響く良い演技する俳優なのに、今回に限っては何も伝わってこなかった。これじゃあ物足りない。三島由紀夫は黒沢明のことを「思想は中学生並」と言ったらしいけど、ノーランにも同じことが言えると思う。 |
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