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タイトル名 |
ミュンヘン |
レビュワー |
佐吉さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-03-02 15:58:46 |
変更日時 |
2009-08-09 17:11:32 |
レビュー内容 |
つい先日までイスラエル軍がガザを攻撃していた今、この映画の持つ意味がより大きく感じられる。 時々勘違いしている人がいるが、この映画、政治的な意味はまったくない。単にパレスチナ紛争が背景になっているというだけで、どちらが良いとも悪いとも描いていない。歴史的・政治的に言えば、中等における「悪」はイスラエルとアメリカ政府である、と僕は思っている。しかしどちらが悪いのかは、ここでは重要ではない。 テロリズムは民族問題の解決に何の役にも立たないばかりか、怨嗟を循環的に再生産し、犠牲者だけを増やしていく……。それはイスラエルだけでなく、PLOにとっても同様だ。それを、ユダヤ人のスピルバーグが映画にしたことの意味は大きい。 原子爆弾の場合と同じである。太平洋戦争において日本、アメリカどちらが悪いのかといった論議とは関係なく、手段として絶対的に悪い物というのはあるのだ。 スピルバーグらしい活劇ではない。サスペンス要素も薄い。だが、良い映画だ。 文句としては、「情報屋」ルイ一家があまりにも全能すぎること。あんな便利な存在があるんだったら、最初から殺しまで依頼したらどうよ。 |
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