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タイトル名 |
十五才 学校Ⅳ |
レビュワー |
はち-ご=さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2010-08-22 21:07:00 |
変更日時 |
2010-08-22 21:07:00 |
レビュー内容 |
妻投稿■主人公の男の子。旦那は「ふざけんな、泉ちゃんと言う可愛い女の子が心配して来てくれたのに『学校行きたくない』なんてダダコネやがって」とのたまっていたけれど(こういう男の15歳時代は同級生の女の子の胸と下半身で頭が埋め尽くされていたんだろう)、本当に凄いと思う。何が凄いと言ったら、吸収能力。大人の「何かを教えよう」という意思のない自然体から様々な事を吸収している。映画自体は劇的なドラマや空前絶後な状況設定を観客に提示する訳でもないのだが、この吸収能力旺盛な15歳のだいすけ君のおかげでどんな些細な場面でも物凄く魅力的(ありきたり臭い言い方をすれば「情景的」)に映っていると思う。多分彼がお腹が痛くて学校に行きたくなかったのも、学校を憎んでいたというより、その吸収能力を「何かを一方的に教授される」という状況下で上手くコントロールできなかっただけではないかと私は思うのだが…。■一方でこの映画はそうした些細なシーンを前面的に持ってくる一方で、見せ場とも言える感動的場面では、画面を引かせて、行商のおばちゃんや郵便配達のバイクと言った日常(しかし首都都市部とは少し違う)風景の中に小さく映し出している。私は寅さんも釣りバカも見ていないので「山田洋次的作風」は分からないが、この映画は私たち観客の吸収能力を試しているのではないだろうか。屋久島のお姉さんが言ってた「一人前になる努力をしなくちゃいけない」という台詞に、映画では「一人前」に力を置いていたが、私は「努力」に力を置きたい。吸収能力を放棄した上での世の中の問題解決など、問題解決にならない。この映画は凄く単純な事を言っているんじゃないだろうか。 |
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