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タイトル名 |
ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない |
レビュワー |
はち-ご=さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2011-06-26 06:35:06 |
変更日時 |
2011-06-26 06:35:06 |
レビュー内容 |
妻投稿■私自身はずっと前に給料ゼロ、腎臓破裂級暴力、性的虐待が当たり前な職場に勤め、HIVになって放り出された口である。なんでそんなことが起こるのか。それは私が知的障害であり、それとは別の意味でも馬鹿だからである。私みたいな馬鹿を助けるメリットが世の中にない以上、本来私は相手の欲望を満足させることでしか生き残れない。しかし、今旦那は私の「私が6時間飲むのがずれただけでウイルス抗体が出来て死にいたる」薬を飲ませるために、あるいは私の友人の職場内強姦で生まれた女の子の学資保険を払うために本業の農業とは別にアルバイトをしてくれている。旦那のほかにも、いろいろ助けてくれるルームメイトがいる。この映画を見て、私はいろいろ劣っているのに、なんでこんなに「生きる」事に恵まれているんだろうと思った。■私は自分に「生きる権利」があるから、生きていると思っていた。でもこの映画を見てわかった。私が生きているのは周囲の人という運がよかっただけだ。■人権の尊重なんてものが都市伝説という昨今、主人公の出した生存手段の結論は、私なんかよりよっぽど強い人じゃないと出せない結論だが、とにかくその方法でもどの方法でも、主人公が自分が生きることを肯定できればいいと思う。人間は自分が生きることを肯定するために頑張っているのだから。■と、ここまで書いたのだが、上司がただのイカレポンチみたいに描かれているのがいまいち。暴力にしろパワハラにしろ、相手を絶望させ、完全に言うことを聞かせるために巧妙に用いられる計画行動だと思う。周囲が「尊厳を一切認めない」世界で、自分の尊厳を信じるという行為は組織や社会に対する許されざる犯罪行為であり、故に非常に難しい。これを映画では描ききれていない。カンバスはいい映画なので非常に残念。 |
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