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タイトル名 |
On Your Mark CHAGE & ASKA |
レビュワー |
黒猫クックさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2009-09-11 01:23:05 |
変更日時 |
2009-09-11 01:23:05 |
レビュー内容 |
当時のジブリの技術カタログ的なものとして、結構見応えがあると思う。
SF作家宮崎駿丸出しな世界観とか意匠はがっつり興味を掴んで来た。際だって新しさのある展開とは思えないシーンで構成されているけれど、表現的に当時のアニメでルーチン的にこなせる範囲でどの程度迫力や謎感を出せるかという実験の一部(というか残骸か?)を少しだけ見学できたような気になれた。
そういえば、95年以降の宮崎駿の映画で、この作品のような(もしくはこういう風にやりそうな)プロットやデザインを前面に押し出した、宮崎駿SF的な世界観の映画は無く、現実的な世界に異世界を浸食させたスタイルの作品が多い。
よくよく考えてみると、95年以前のようにネットの一般的でない世界では、SFといえば現実をスリルのある異世界に置き換える常套手段だったように感じるが、95年以降は現実世界や現実にあった世界をちょっといじくると簡単に異世界を作り出せるようになった。知らない現実を簡単に調べられるようになったからではないかと思うが、世界観の作り込みで、受け手の想像できる範囲を気にしながらやらなくてすむようになったからかもしれない。
そういう意味で、作者がやりたいように作っても理解され始めていることがわかってしまったとしたなら、当時としても新しいようでいてすでに古かったのだと思う。 |
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