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タイトル名 |
逆境ナイン |
レビュワー |
アンドレ・タカシさん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2010-02-06 21:40:51 |
変更日時 |
2010-02-08 15:32:37 |
レビュー内容 |
冒頭で校長役の藤岡弘が「勝てもしないクラブ活動など、やらん方がマシだ」と真顔で言います。あぁ、島本マンガの精神だ、と嬉しくて身震いしました。これは島本和彦のマンガを忠実に映像化したらどんなものになるか、という映画でした。結論を先に言ってしまうと、映画はちょっと苦しかった。頑張って島本テイストを映像に定着させようとしているし、かなりのレベルで達成している。鑑賞中は何度も声を出して笑いました。でも、やや間延びした展開やすべっている表現などもあり、彼の本領はマンガでこそ最も活きるということを再認識した印象でした。自分の基準に照らすとこの点数なんだけど、大きな不満は無いです。藤岡弘や堀北真希のキャスティングはとてもナイスだし、極めつけは透明ランナーでしょう。この言葉、30年ぶりくらいに聞きましたよ。話は逸れますが、私がこの映画を観たのも遅かったけれど、島本和彦のマンガを映画にすること自体が遅かったと思うのね。だってこのテイスト、80年代前半のデビュー作「炎の転校生」から変わっていない。私の知る限り、彼はその作品で「熱血」を初めてパロディにした人で、当時は新しいジャンルだった。マンガ表現が現在のように多様に枝分かれする前に映画化されていたら、もっと衝撃的だったと思う。理解されなかったかも知れないが…(笑)。エンディングの岡村孝子は最近観た映画の中では、最も心に染みたテーマソングでした。一途な感じが島本作品に似合うんですね。 |
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