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タイトル名 |
コンテイジョン |
レビュワー |
アンドレ・タカシさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2011-11-22 11:24:59 |
変更日時 |
2011-11-25 04:00:05 |
レビュー内容 |
確かに主役級がずらりと並ぶが主役はいません。最初のウィルス感染からパンデミック、パニック、ワクチン開発、そして収束に至る事態の流れを、様々な立場の人の均等な描写によって見せる。でも、豪華役者陣がお互いに絡むことはほとんど無い。無駄遣いって言葉も浮かんだけど、もし本作に無名役者を並べたら顔と劇中の役割が一致する前に映画が終わっていたかも。それほどエンタテイメント性が希薄なシナリオでした。だから、作品をもたせる意味でこのキャスティングには意味があったと思います。見慣れない単語のタイトルの意味は「接触感染」。ストレートです。物語を捉える視線もストレートで、すごく真面目な作品という印象を受けました。従来の同類作品ならワクチンが開発されれば大団円だったが、本作では製造が追いつかないワクチンの接種順を決める問題にまで踏み込む。パニックを予見しインサイダー情報を身内に流すフィッシュバーンや、世間を悪い方向へ扇動しているようなジュード・ロウ、そしてマリオン・コティアールを拉致する中国人たちが悪人に見えない。明らかに悪人に見えないように演出的な配慮がなされている。彼らの行為は実際に起こる可能性が高いものだけど、本作はその行為を糾弾することが目的ではないからだろう。実際、死に直結するウィルスが蔓延したら、誰が悪いなんて責任論を展開するよりも先にやることがあるはずだから。映画としての娯楽性を考えたら、終盤でもう一度くらいは何かが起こるのかと思ったけどそうはならなかった。ホントに真面目。これは現実に事が起こった際のシミュレーションと捉えると納得しやすいかも。面白かったかと聞かれると困るけど、観た意義は感じられる作品でした。 |
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