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タイトル名 |
刑事コロンボ/殺しの序曲<TVM> |
レビュワー |
空耳さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2010-07-18 06:15:48 |
変更日時 |
2011-11-08 20:42:17 |
レビュー内容 |
何も殺さなくてもよかったんじゃないだろうか。なんだかんだいっても犯人と被害者とはよき親友なんだし、横領の事実も黙っててくれたような気がする。まぁそれでも殺さざるをえなかったのは、推測すればバレたからと言って横領をやめるわけにはいかなかった可能性が高いし、そうなるといかに親友とていつまでもいつまでも黙っててくれるわけはないだろう……という犯人の読みがあったのかもしれない……んだけど、被害者の秘書はほっといていいのかという疑問が出てきてしまう。しかも出世させずに飼い殺しするつもりって、そんなことしたら会社辞めてチクられちゃうよ?? それにしてもややこしいトリックで、よくこんなことを思いついたと思うが、シグマ協会のメンバーたちは天才だという触れ込みの割には誰一人としてまともな推理をしてくれない。ラストの見事な追い込みは天才のプライドを利用したコロンボ一流のトリックだが、犯人があっさり降参してしまうのがちと気にかかる。妻のために横領したという話だったのに「お前がいらなくなった」と突っ放してしまうのは、どこかで(知的にもそんなに高くないと思われる)妻を憎む気持ちがあったのではないだろうか。この女のために親友を殺す羽目になってしまった……というような。あともう一つだけ。コロンボがキャロラインに「君は頭がいいだけでなくてチャーミングなお嬢さんだ」という場面がいかにもコロンボらしい優しさを見せて微笑ましかった。コロンボは決して嘘をついたわけではない。本当にコロンボにはチャーミングに見えたからそう言ったのである。私はそう思う。 |
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