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タイトル名 |
コクリコ坂から |
レビュワー |
民朗さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2011-08-07 23:54:46 |
変更日時 |
2011-08-07 23:54:46 |
レビュー内容 |
父親と比較するとどうしても評価が低くなる。当たり前だと思います。早い話が、父・駿は客を楽しませる天才だったと思うからです。駿の作品は、キャラクターが徹底的にブラシュアップされており、アクションシーンに非常にカタルシスを感じさせる演出がされており、いつのまにか観客に物語のテーマを伝えているものばかりです。それに比べて吾郎は少なくとも駿と同じ轍を踏もうとは、思って無いような気がします。駿のエンターテイメントのお手本のような作品群に比べ、今回の「コクリコ坂から」は、主役二人のキャラクターが確立されていない(これは声の問題もあると思いますが……)、アクションシーンに大きな盛り上がりが感じられない(風間君の最初のダイブや終盤の海を背にしての全力疾走など)、特に何を伝えたいかよく分からない(言えるとすれば偉大な父親像でしょうか)。客をどれだけ楽しませるかが、映画の出来となるのなれば駿の方に軍配が上がるのは必然と言えると思います。それでも本作は「ゲド戦記」の様な映画の基本すらテキト―な出来だとは思えませんし、宮崎吾郎が敢えて父親とは違う方向に踏み出そうと思っているのならば、その姿勢は心から応援したいです。 |
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