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ホビット/決戦のゆくえ - 民朗さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ホビット/決戦のゆくえ
レビュワー 民朗さん
点数 8点
投稿日時 2014-12-31 08:55:21
変更日時 2014-12-31 08:55:21
レビュー内容
遂に完結したホビット三部作の最終作。元々は二部作の予定だっただけあって、延々とクライマックスの様な戦闘が続く構成になっています。予定通り二部作だったなら、恐らくスマウグの根城を目指すところから後編の始まりだったのでしょうね。今回の作りですと、やはり最強のドラゴンであるスマウグがあっけない感は否めません。事実、それがオープニングですし。
但し、『指輪物語』『ホビット』を愛してやまないピーター・ジャクソンが作っていることもあって、一本の映画として何とか成り立つように様々な工夫を凝らしていると思います。トーリンが我を失ってしまうが、黄金の間に冠を投げ捨て、再び戦士として立ち上がる時の高揚感は素晴らしい。キーリとタウリエルの恋愛話も単調になりがちな戦闘シーンの連続の中で上手く機能している。原作には登場しないレゴラスを大活躍させることでマクロな視点のアクションシーンに限らず、一対一のアクションも面白く魅せている。本来、『指輪物語』とは違い、単純なストーリー構成をしている『ホビット』を映画化した作品として、ここは評価出来るのではないでしょうか。
しかしこの映画が合わない人がいるのも良く分かる。繰り返される遠景カットは人によってはピーター・ジャクソンの悪癖に見えるでしょう。でもやっぱり原作の『指輪物語』に慣れ親しんでいる身からすると、あの作品世界を映像化しているだけで満足してしまうのですよね。だから複雑な構成を持っている『指輪物語』はともかく、前述の通りの構成の『ホビット』は本来大衆向けではなく、完全にマニアのために作られている作品というのが本質だと思います。
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