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タイトル名 |
ゆきゆきて、神軍 |
レビュワー |
民朗さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2013-10-07 22:53:42 |
変更日時 |
2013-10-07 22:55:35 |
レビュー内容 |
アナーキストである山崎謙三を追ったドキュメンタリー。ぶっちゃけ山崎謙三その人は疑いようも無くアレな人である。"神軍"と大きく書かれている車を乗り回し、天意を受けていると思い込み、暴力を礼賛する。彼がまともであると主張する人は少ないでしょう。 しかしドキュメンタリーが事実を映すエンターテイメントとするならば、これほど観ていて面白い対象も中々無い。とにかく氏の行動が極端で次のアクションが読めないことがサスペンスとなっている。暴力をふるう前に画面が溜めのスローモーションとなるのも上手い演出だと思います。 またこれには人それぞれに許容できるラインがあると思いますが、個人的に"絶対に妥協はしない"氏の生き様には少し憧れを感じた。別に氏のように振る舞いたいという意味では無く、その姿勢や存在感に圧倒されたと言う意味で。『時計じかけのオレンジ』のアレックスや、『ダークナイト』のジョーカー、『ウォッチメン』のロールシャッハに魅力を感じてしまう感覚と同じ。 つまり彼は現実に存在しているにも関わらず、どこかフィクショナルな存在感を持つ稀有な人間であるのだと思います。またそういう人間が私たちの住む世界に実際にいると如何に困った存在であるかと言う事実も、この映画は克明に炙り出している。 |
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