|
タイトル名 |
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア |
レビュワー |
民朗さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2012-07-29 18:38:54 |
変更日時 |
2012-07-29 18:38:54 |
レビュー内容 |
致命的な重病を患った二人の若者のちょっとオフビートな逃避行。彼らは天国に行く前に海を一度見てみたいと海を目指す。海は数々の映画で絶望の象徴や終着点の暗喩として登場する。最も有名な例はトリュフォーの「大人は判ってくれない」だろうし、北野武の「HANABI」も長年連れ添った夫婦は人生の終わりに海を目指す。恐らく全ての大陸において歩き続けた先に広大な海という終点が広がっているからだろう。本作はその様な象徴として描かれることが多い海を天国への切符、ある意味希望の象徴として描いている点が面白い。主人公二人は海を目指していなければあの病院で自身の望みも果たせぬまま死んでいただろう。海と言う絶望・終着点が皮肉にも彼らを希望へと導いたのだ。ルディは最後にマーチンに「(死ぬのは)怖くないさ」と言う。最後に海を見ることで天国への扉を開けた彼らは雲の上で仲良く駄弁っていることだろう。 |
|
民朗 さんの 最近のクチコミ・感想
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアのレビュー一覧を見る
|