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タイトル名 |
合衆国最後の日 |
レビュワー |
S&Sさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2013-12-18 00:06:45 |
変更日時 |
2013-12-18 00:11:54 |
レビュー内容 |
ロバート・アルドリッチが撮ったポリティカル・アクションですが、いろいろと突っ込みどころも多い作品です。アカ狩りの嵐を生き抜いてきたアルドリッジの熱いメッセージは伝わってくるんですけどね。■まずバート・ランカスター、味方を殺し過ぎ。金庫を開ける特技を持った男を射殺して後で苦労することになるけど、当直士官が金庫の番号を知っていると判っているなら、始めからこいつらを締めあげて聞き出そうとした方が良かったんじゃないかな。■離れた場所にある装置にキーを差し込んで同時にまわさないとミサイル発射は出来ない。つまりランカスター単独ではミサイルをぶっ放せないわけです。でも襲撃に参加した仲間は刑務所でリクルートしたカネ目当ての連中で、誰もランカスターの真の目的を知らなかったし彼の同志でもない。だから一度は発射寸前まで持って行けたけど、次は当然のごとくポール・ウィンフィールドに拒否されてお手上げ状態。こんな大それたことするなら、リーダーは目的をちゃんと配下に理解させとかなきゃダメでしょ。■政府と軍の不正義を暴き国民を覚醒させるというランカスターの高邁な目論見は判るんだけど、その取引材料が核ミサイルの発射というのはちょっと常軌を逸してるんじゃないでしょうか。もし発射したら間違いなくソ連も撃ち返してきて、けっきょく何千万人も米国民が死ぬことになるでしょう。政府高官も死ぬかもしれないけど、なんで国民が巻き添えにされなきゃいけないんですかね。と考えると、ランカスターはもう立派な狂人だと思います。■チャールズ・ダーニングの大統領は、アメリカ映画とは思えないほどリアルに人間味があって、これは良かったです。エア・フォース1内でテロリストを一人ずつ仕留めたり、戦闘機に乗ってエイリアンを攻撃する様なバカをやらないことだけでも評価が高い。ずっと大統領にため口をきくまるで幼なじみみたいな将軍を見て気がつきました。オマージュなのかパロディなのかは判断に悩みますが、これは『未知への飛行』のヘンリー・フォンダとダン・オハーリヒーの関係と良く似ていますね。ラストの二人の生死は『未知への飛行』とはまるっきり逆になっていますけどね。大統領のために泣くのはこの将軍だけ、他の高官たちは遠巻きにして近づこうともしないというラスト・カットはもう男泣きです。 |
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