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クロッシング(2009) - S&Sさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 クロッシング(2009)
レビュワー S&Sさん
点数 7点
投稿日時 2013-06-18 22:07:58
変更日時 2013-06-18 22:07:58
レビュー内容
ふつうこういうプロットの映画ではラストでそれぞれの生きざまが交差(クロッシング)するのがお約束みたいなものですが、ものの見事に肩すかしを喰らわされました。でも観終わってから「こういうのも有りかな」と妙に納得したのも確かです。けっこう緊張感に満ちた映像つなぎで、中盤でW・スナイプスが撃たれるまでの数分間の編集にはかなりドキドキさせられました。 ドツボに嵌まってゆくダメ人間E・ホーク、潜入捜査のストレスでストックホルム症候群に陥ってしまったD・チードル、どちらも得意とする守備範囲の演技ですが、あえてわたしはあと7日に迫った定年を心待ちにする万年巡査のR・ギアに注目したいところです。今までの出演作で気障な洒落者みたいなキャラばかりだった彼が、ここまでショボくれて無気力な人物を演じるとはまったくサプライズでした。奥さんに逃げられて殺風景な部屋に一人暮らしのくせに、いい歳して性欲は旺盛で娼婦のところに入り浸り。その娼婦に求愛して思いっきり拒否されるところなんて、観ている方としても実に痛い気分になります。ラストのギアが高揚感もなく呆然と歩き去るシーンも凄く説得力があります。なんせ、警官在職中には遭遇しなかったであろう修羅場に、ただの民間人になって初めて飛び込んでしまったのですから。
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