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タイトル名 |
ハスラー2 |
レビュワー |
S&Sさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2022-11-15 22:52:24 |
変更日時 |
2022-11-15 22:52:24 |
レビュー内容 |
雇われ監督だったせいなのか、スコセッシ特有のコテコテ感がほとんどありません。たしかインタヴューに「ほんとはやりたくなかった仕事だった」と彼が語っているのを読んだ記憶もあります。とは言っても、スコセッシ&ポール・ニューマンという一回こっきりの夢の顔合わせが実現しただけでも価値があるというもんです。ニューマンは本作で念願のオスカーをゲットしたわけですが、じっくり観てみるとそれまでノミネートされてきた演技と比べても納得がゆく名演だったと思います。この『ハスラー』二部作はどちらもビリヤード自体の競技の綾にはほとんど触れずに、ひたすらエディ・フェルソンというこのゲームに人生を支配されてしまった男の生きざまを追うのがテーマです。ミネソタ・ファッツとの大勝負から25年後経ち酒の卸売商として優雅な生活をおくっていたエディが、若い才能と出会って情熱が再び蘇ってくる。端的に言っちゃうと前作でジョージ・C・スコットが演じたバート・ゴードンと同じような役回りになるんだけど、老いた老師が弟子を導く『ベスト・キッド』の様な単純なお話しにならないのが特徴。若いヴィンセントをコントロールすることはとうとう出来ず、二人の意地の張り合いのままラストを迎えるわけですが、一歩間違えば『セッション』の様な修羅場になるところを、精一杯前向きな展開で閉めてくるのは良かったかなと思います。ヴィンセント役のトム・クルーズのイライラさせられるほどのガキっぽさもなかなかでした。でも最後には多少なりとも人間的に成長したように感じさせられたのは確かです。思えば本作と『トップガン』は同年の製作、このヴィンセントがマーヴェリックと同じ俳優が演じていたとは信じ難いぐらいです。この若さでこれだけきっちりキャラを分ける演技ができたとは、やっぱトム・クルーズは只ものじゃないですね。 |
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