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カンタベリー物語(1972) - S&Sさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 カンタベリー物語(1972)
レビュワー S&Sさん
点数 7点
投稿日時 2011-10-11 21:21:54
変更日時 2011-10-11 21:21:54
レビュー内容
『ピンク・フラミンゴ』と『ソドムの市』だけは観ないで人生を終えたいと願っている私なので、本作がパゾリーニ初体験です。それにしても、この様な映画がDVDとはいえ無修正で鑑賞できるとは日本も変わりましたねえ。公開当時に映画館で観たら、たぶんボカシと無理なトリミングだらけでわけがわからんかったでしょうね。八つのショートストーリーが語られるのですけど、それぞれのエピソードのつなぎ方がぶっきらぼうで、どこで話が終わった方がわかりにくかったですね。エピソードの中では、そりゃニネット・ダヴォリがチャップリンみたいなキャラになる第三話目が群を抜いて可笑しいのは間違いなしです。ダヴォリが唄う『四人の女神』とかいう珍妙な歌のインパクトが絶大で、いまだにあのメロディが頭に残ってますよ。ちなみに、ダヴォリが頭と手首を板に挟まれているのは中世には良くあった“晒し刑”で、斬首されるわけではないのでご安心を。あとはフランコ・チッティの無表情な悪魔や、ラストのいかにもパゾリーニらしいフルチンの赤鬼・青鬼が強烈な地獄の情景など、独特のパゾリーニ・ワールドに魅了されました。艶笑三部作の『デカメロン』『アラビアン・ナイト』も機会があれば観てみたいです。
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