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タイトル名 |
ロスト・イン・トランスレーション |
レビュワー |
S&Sさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2018-07-30 23:21:52 |
変更日時 |
2018-07-30 23:21:52 |
レビュー内容 |
むかし聞いた話では、海外の映画スターは日本のCMに出演したことは本国では秘密というか触れてはいけないことになっているとのこと、アラン・ドロンとかチャールズ・ブロンソンがCMに出てた頃でなんかショックでした。黒澤明や三船敏郎は知名度があるといっても、当時まだ日本は低く見られていたってことです、要は。それがいまやキアヌ・リーヴスみたいにラーメン食べるためだけにお忍びで来日するハリウッド・セレブまでいるぐらいで、日本が進化したのか彼らスターたちが変わったのか、まあその両方なんでしょうね。 そういう意味ではビル・マーレイが演じるボブ・ハリスは、古いタイプのハリウッド・スターのカリカチュアになっているのかもしれません。ハリスにしてもスカヨハ演じるシャーロットしても、なんとなく鬱気味なのは内容が異なるにしてもそれぞれの結婚生活が原因で、東京や日本人のせいではないわけです。つまり別に東京が舞台でなくてもお話が成立するのは誰にでもわかります。この映画は旅先で誰もが味わったことのある日常からの解放感と疎外感をつづった映像詩みたいなもので、米国人にはパリやローマじゃなくて異質そのものである東京が舞台に最適だったということです。この脚本はソフィア・コッポラの実体験(旦那がスパイク・ジョーンズだったころ)をもとにしているらしいですが、非西洋人に対する彼女の上から目線にはちょっとカチンと来るものがあります。これはフランシス・フォード・コッポラにも感じられるところで、まあ親ゆずりなのかもしれません。 西新宿のヨドバシカメラの前を通るたびに、この雑踏をあのラスト・シーンにまとめたソフィアの映像センスは認めざるを得ないなと、感じてしまいます。 |
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