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タイトル名 |
蜘蛛女のキス |
レビュワー |
クロエさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2009-02-28 05:24:01 |
変更日時 |
2014-06-06 22:44:04 |
レビュー内容 |
刑務所の独房の中で革命家の一員と同性愛者の心の結びつきがメインストーリーだが、字幕スーパーや解説で政治犯を「テロリスト」とし、同性愛者を「ホモ!」と訳すことで日本人の解釈はよくも悪くも偏見も加えて変わってくる。 二人の世界感は過去に観た映画の話を語り合う内にお互いが現実に抱えた課題に変化していき、主人公の同性愛者は出所後の生きる方向まで見出していく。 物語は同性愛者の視点から描かれているので、社会情勢や同僚の抱えた問題はあえて視点をぼやかしている。 それだけに彼が革命家の問題に巻き込まれた後にも同僚の物語の続きがあるのが、とても皮肉めいたものに思えてならない。なんだかホモの彼が可哀想過ぎる… 仮に独房で二人が語り合う内容が映画の話でなかったとしたらどうだろう? 例えばプロ野球や競馬の結果を「ああでもない、こうでもない」という話しだとしたら…。 映画を語り合いながら「愛」や「ロマン」を語り合うという行為は本当に素晴らしいとは思いませんか? この映画、日本でも頻繁に舞台化されたようだが少々気になることがある。 もしも映画のイメージシーンをなくして、二人だけの会話劇にしたらとても退屈なものになってしまうだろう。 |
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