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タイトル名 |
さびしんぼう |
レビュワー |
菲命さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2008-12-08 18:19:38 |
変更日時 |
2008-12-08 18:19:38 |
レビュー内容 |
個人的な話になるが、西願寺の階段下から福本渡船にのって向島のミカン畑まで…若き日この映画を観た後、当時の粗いロケ地マップを手にヒロキと百合子が壊れた自転車を押して二人で歩いた道筋を迷子になりながらひとりさまよい歩いた…。商店街で悪ふざけするヒロキ達の横を一瞬の風のように通り抜ける百合子の自転車。渡船の上で夕陽を浴びて戸惑いながらも佇む百合子の横顔。執拗なまでに繰り返し流れる「別れの曲」。一見余計かとみえる随所のドタバタ寸劇さえも冬の尾道の淡い情景の一コマとしてきちんと全体の映画の流れに納まっていると感じます。あの時の尾道、冨田靖子、そして監督はじめとした大林組の面々の一期一会というべき奇跡的な遭遇により生み出された、少年の心をふと呼び覚ましたい大人のための珠玉の逸品。何度観ても私にとって大切な邦画ナンバーワンです。 |
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