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タイトル名 |
10番街の殺人 |
レビュワー |
だみおさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2016-02-06 19:11:02 |
変更日時 |
2016-02-06 19:11:02 |
レビュー内容 |
突然に思いもよらない悲劇が訪れた時、普通の人でも冷静でしっかりした判断をテキパキ行うのは難しいのではないかと思ったりします。きっと「自分がもっとしっかりしてれば妻は死ななかった」と思うところもあったかもしれないところに、さらにいいように騙されて、子供まで殺されたことがわかった時の、衝撃や悲しみや自分のひどい扱われ方に気付いた怒りなどがグルグルと頭の中で渦巻いて、きっと彼は自分の不甲斐なさを自分で責めたのかなぁ…。その死に「責任がある」と答えてしまう。
頭は良くないかもしれないけど、自分に厳しく他人に優しいと言えなくもない(妻やその友人への当たり方とかヒドイのですが…協力者であったはずの隣人に迷惑をかけたくないという感情はあった)。彼が嘘をつく理由は様々にあるけれども、少なくとも誰かをかばうための嘘であっても、それが自分を殺すことになるのかと思うと、よほど大事な人(それこそ自分の命と引き換えても構わないくらいの人)のためじゃなきゃ、人をかばう嘘もつきたくないなぁと思う映画でした。
4件の犯罪歴が明らかになっている殺人者と、虚言癖があるちょっと頭の弱い男の、命の価値の対比が恐ろしく感じました。
たった一度(一度じゃないかもしれないけど)の快楽のために簡単に人の命を奪ってしまうことを繰り返す真犯人をさておいて、被害者家族の生き残りが法の現場で「死んで当然」みたいに命を軽く扱われるという異常さ。一つの家族が快楽殺人者と法の人によって全滅。法の人「人殺し」と変わらない。あんな簡単に無実の人殺しても、法の人は法で殺されないんですよね。全然正義じゃないなぁ。
真犯人がちゃんと分かって処罰されるけど、それで全てOKとはとても思えない。 |
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