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タイトル名 |
テラビシアにかける橋 |
レビュワー |
だみおさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2011-07-13 17:25:13 |
変更日時 |
2011-07-13 17:25:13 |
レビュー内容 |
『ジュマンジ』や『ポーラーエクスプレス』などが映像化されたオールズバーグという好きな絵本作家が『2匹のいけないアリ』という絵本を出しているのを知ったとき、僕は衝撃を受けた。パステルの柔らかい感触から離れて、硬質なタッチのロボットみたいなアリを描きながら、冒険することを良しとしない物語が展開され、真面目に砂糖を女王様のもとに運び、喜ばせ、やっぱりおうちが一番と言わしめるのです。いったい何がどうして、こんな寒気のするものを出すのか、自分が知らない世の中の裏事情に思いを巡らせ怖くなりました。日本人青年が他国で集団に捕まり首を切られた事件の記憶がまだ鮮明な時でした。それから、あるダークファンタジーの映画で主人公の少女が殺されるも、その少女は死に際、別の世界(夢の世界)で王女となるというものを観てしまいました。とんでもない。世の悪事に目をつぶって、被害を受けた弱者に対して「よけいな所に勝手に行ったあなたがいけない」とか「本気で夢を描ければ、どんな場所にいたって幸せになれるよ」とか本気で言えるのだろうか?! その点、この映画は「危ないことするから死ぬのよ」みたいな冷たい説教はしないし「あの人はひどい死に方(殺され方)したけど脳内は幸せでしたよ」みたいな他人事キレイゴトも言わない。世の現実に危険なことや辛いことがあることには、きちんと寄り添いながら、それでも「あの世界は忘れないよ」っていう姿勢が好感持てました。 |
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