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タイトル名 |
ソハの地下水道 |
レビュワー |
だみおさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2013-07-17 10:46:56 |
変更日時 |
2013-07-17 10:57:12 |
レビュー内容 |
ヒトラーによるユダヤ人大量虐殺のことは普通に知ってるけれど、当時の細かい社会情勢のことはよく知らない。これまでなんとなく「ヒトラーが大馬鹿で狂っていて、そういう人間を祭り上げてしまったドイツ人も相当オツムが弱く歪んでたのだろう」みたいな感覚があったのだけど、最近なんかモヤモヤ。歴史の真実って、なかなか本当のところは分からないものだと思ってるんですが、ユダヤ人はなぜあんなに嫌われた? 『アウシュビッツ』という別の映画も観て、なんとなくカネの問題、貧富の差のことや、金そのものを商売道具に儲けることなどがジワジワ頭の中を廻るようになった。心の隅にしまっていた不公平感が爆発した? 裕福なユダヤ人は貧しい人々とどのように接していたのだろう? この映画ではその辺りのことがほんの少し垣間見れるようなシーンが幾つかあった。マイケル・サンデル教授が現代社会の貧富の差の激しさに憂いていたけど、『I AM』という映画では自ら作り出した「経済」という怪物に振り回されて生きる人間が自然の営みから外れてしまった危機を描いている。ホロコーストは過去のことのように感じるけれど、似たようなことが繰り返されるようなヤバさが現代にもあるんじゃ…? 単純に道徳側面だけでなく金の話しが出てくるこの映画は、そういうことを僕に思わせた。ラストの方で主人公が何度か言う「俺のユダヤ人だ」って、どういう感覚の物言いなんだろう? |
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