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タイトル名 |
チェンジリング(2008) |
レビュワー |
果月さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-09-28 10:50:14 |
変更日時 |
2009-09-29 13:09:26 |
レビュー内容 |
学生時に心理学をかじった身としては、元が実話という現実感が肌で感じられて恐ろしかったです。(スタンフォード監獄実験=普通の大学生を「囚人役」「看守役」に分けると後者が前者を虐待し始める。ミルグラム(アイヒマン)実験と同じく超有名な心理実験。wikiにも載っています)羞恥心が欠如した権力者や、罰が与えられないと分った人間は、際限なく残酷になれる。描かれていませんでしたが、偽ウォルターに対し警察の脅迫洗脳があった事や(彼の無表情は戦渦で感情を失った子供のそれと重なる。母親の姿を見てホッとして初めて言いたい事が言えたのだろう)精神病院の『電気治療』において死亡した人がいても「病死」とされて闇に葬られただろう、などが察せられてゾッとしました。絶望的な状況の中で真実を主張し、戦い続けた母親の強さを尊敬します。彼女の崇高さは皆にとっても「希望」だったように思います。だからこそ、多くの賛同者や協力者を得られたのでしょう。牧師さんが普通に良い人で良かった。しかし、彼女は最後まで希望を追い続けても叶えられなかった。彼女の望みは警察の腐敗を暴く事でも、犯人を死刑にする事でもなく、息子を取り戻したかったのに…諦めた方が楽だろうに、希望を持ち続けた彼女は本当の意味で強い人間なのでしょう。少なくとも信じている間はウォルターは生きている。私も、ウォルターはどこかで生きていた、のだと思いたいです。 見事な脚本と演出があったとはいえ、AJの深みのある演技には驚きました。迫力あるシーンや言葉でなく、普通の動作で「心の強さ」を表現できる程とは思っていなかったです。ナイスバディで拳銃ぶっ放す姿しか知らなかったので;反省ですわ; |
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